トップに少しずつ書いている文章です。
いくつか繋がっているので完結し次第追加していきますが、更新履歴には残しません。
タイトルは適当です。言葉の断片なので正式なものはありません。

日付順で10個ごとに分けてあります。過去のものを見たくなったらこちらからどうぞ。

月の影に見えるもの [2008.09.21-2008.10.07]

妖しく歪む月の裏
狂った夢の扉へと

とうに壊れた風の音は
僕を迎える破滅の拍手

僕らを誘うその先は
黒き黒き闇の底

消えた月影追いかけて

宵に騒ぐ螺旋階段
それは静かな森への血路

迷い込んだ鳥たちは
その姿を失ってゆく

狂った世界の鎮魂歌
止まらない この先も

魔法のかかったペンダント [2008.05.19-2008.09.20]

貴方がくれたペンダント
それには魔法がかかってた。

流れる涙をたちまち止めて
曲がれる心をまっすぐにして
私は貴方に立った一言
「ありがとう」と口にする。

貴方がくれたペンダント。
それには魔法がかかってた。

それは魔法を解く魔法。
貴方の声は聞こえなくて
私の声は届かなくて
どんなにどんなに会いたくなっても
もう、魔法は解けている。

貴方がくれたペンダント
それは最後の贈り物。
「ありがとう」「さようなら」
それはたった二言だけど。

私にとっては生涯忘れる事のない
大事な大事な魔法の言葉(たからもの)

お茶会への招待 [2008.03.18-2008.05.19]

お茶会をいたしましょう。
用意するものは、あたたかい紅茶に出来たてのお菓子
それから招待状

紅茶の中に糖蜜を1杯
その中には、誰も知らない真実を

お祝いするのはなんでもない日
振る舞う紅茶ははちみつの色
たくさん積まれたプレゼントの中
貴方にぴったりの贈り物を模索する

お祝いするのは
笑顔の帽子屋・小さなウサギ
夢の中に住むネズミ
狂ったお茶会へさぁどうぞ
お祝いしましょうなんでもない日

今日も明日もあさっても
昨日おととい関係なく
くるくる混ざる過去と未来で
紅茶とお菓子が貴方をもてなす

さぁ、お茶会をいたしましょう。

ひととせのいろ [2007.06.07-2008.03.17]

春過ぎて 夏来たりしは 月の調べ
また朝が廻り(めぐり)来る
今宵の夢を 散る花舞う風に乗せて

傾く十六夜 花の香に絡み
思いを迷わす 夢の導となりて
私の心を 淡く照らす道
想いの夢路は いつも貴方へ続く

密かな想い 静かに胸に抱き
その星の香を 今宵も聞きたしと

海の果て 遠き国の貴方は
同じ空を見て何想う
夢路を空にかかる月影に 託して

月影さやかに 潮の香を運び
雲無き空には 隈なき月がかかる
ゆるりと冷めゆく 久方の光
夜明けが訪れ 夢の覚める虚しさ

鮮やかなほど 聞こえてた匂いも
口惜しいほど 墨の香へと変わる

白き橋かかる夜に 願い抱き
現(うつつ)にひと時別れ告げ
叶わぬならば
せめて一片(ひとひら)の 星へと

春過ぎて 夏を越え 秋になり
時は移ろいて 冬来る(きたる)
極彩と鮮やかな墨の色 廻りて

彼女の居場所 [ログ無し-2007.06.06]

祈りをささげる月光の元
その内容は届かないもの
どんなにどんなに願っても

届くことない、その願い。
かなえる手段はただ一つ
自分の居場所を差し出して。

いとがつたえるいと [ログ無し]

赤い糸で結ばれるのは
幸せ願う互いの小指。
赤い糸が伝えるものは
互いの幸せ 想う気持ち。

しろいアメ [2007.02.28-ログ無し]

雨の中に踊るのは
白いドロップ、澄んだ涙
それからそれから
遥か遠い 思い出の欠片。
その味はひどく涼しく
真白いドロップ、暖かな涙。

私の螺子 [2006.11.26-2007.02.27]

貴方の残した言葉は 私を振り返り
落とした螺子拾い上げて 両手で差し出す

「後悔は二度と 二度としないように
後ろ振り向かずにしっかり 前を向き歩け」と

私の後悔を知る その眼差しは優しく
ただ温かく見守る 止まった時の中


止まらないで 振り向かずにただ走り続けて
繰り返して回る日々に 眩暈を起こしそう

足をそっと止めて 思い出を胸に抱き
君の螺子を握り締めたら 声の限り歌う

また明日も日は昇り 明日は明日の風が吹く
止まったゼンマイ 動かす鍵は
残る君の螺子(コトバ)

後悔がいつしか 夢となるそのときまで
私はこの螺子を ただ巻き続けて行くわ

散る・花・薫る [2006.09.21-2006.11.25]

今宵舞い落つ その花姿儚く

はらり 舞う闇
ひらり この手に
散る桜 芳しく
ただ 深く聴く

わが身夜に降る 眺めせし間
この 花に
くるり 映して
はらり 空蝉
この心 乱すように
ただ 落ちる 花